てくてく日記

鉄道と旅行が好きな人のブログ。たまに飛行機。

【JR九州】YC1系の車評

みなさんこんにちは!

2020年3月14日のダイヤ改正に伴って長崎本線大村線佐世保線のキハ66・67系の置き換え要員としてYC1系が登場しました。今回はそれに乗った感想とか気づきを載せます。

 

 

 

YC1系の走行音でも聞きながら読んでください!

 

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▲(左)YC1系概観 (右)赤線部がYC1系走行区間

1.外観について

 

これまでの車両とは打って変わってヘンチクリンな見た目になりました。内装・外観共に821系電車と共通部分が多い印象です。

 

目立つのは顔の周りに着いた小さなライト。パチンコ屋とかイカ釣り漁船などと言われておりますが、夜間は前面は白、後面は赤に光ります。個人的には趣味悪いなぁと思っていますが、じきに慣れると思います。また、各ドアの根本あたりにも白色LEDが付いており、こちらも夜間は特に意味はないですが光ります。こんなことにカネをかけずに他にやることがあるのではないかと思いますが…。

 

 

行先表示についてはフルカラーで、前面は行先表示だけで種別の表示はなく、側面は行先・種別・ワンマン表示があり、日・英・中・韓の4ヶ国語表示です。


 JR九州の近郊型車両はこれまで基本的に側面が下すぼみになっていましたが、このYC1系はストンと直線的になっています。これが何を意図しているのかよくわかりません。

 

車体の色は顔が黒、側面はシルバー、ドアは赤というメリハリのある配色。最近コーポレートカラーを気にしない車両が多い気がしていたので(305系とか819系とか)少し安心しました。欲を言えば折角大村線に配置するのだからシーサイドライナー色にして欲しいものだが、ステンレス製なのでやりにくいのかな…。

 

2.車内について

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▲(左)車内の様子 (右)スマートドアのボタン

 

量産先行車にはLCDがドア上についていたようですが、量産車は省略されているようです。大村線は元々LCDが使えないようなので(キハ200・220でも不使用・又は注意喚起案内のみ)特に問題ないですが、これを機に導入を期待していただけに残念。

 

乗降口には既存車両にはステップが1段ありましたが、YC1系では解消されていました。

 

座席はロングシート主体で、ほんの一部に申し訳程度に固定クロスシートがあります。もはやなぜオールロングにしないのかとさえ思えます。座り心地は悪いです。公園のベンチの方が幾分かマシなほど。近年のJR九州の通勤・近郊型電車の座席は酷いものがあります。開発関係者は試し座りすらしていないのだろうか。

 

長崎方にはお手洗い、佐世保方には機器室が車内の4分の1くらいのスペースを取っておりもーちょっと何とかならなかったのかと感じてしまいます。まぁ、なんとかならなかったからこうなんでしょうけど…。

 

スマートドア(半自動ドア)が長崎県内初上陸の予定でしたが、コロナウイルスの影響により使用開始が延期になりました。見た感じでは819系などのものと同じと思われます。

 

3.走行音について

 

連結部付近にいるとモーター音が良く聞こえます。使ってるモーターは817系とかと同じだと思います。Wikipediaによれば40km/hまではモーターで、それ以上からはディーゼルエンジンが起動するようで、中・高速域はそれまでの気動車とあまり変わりません。

乗務員室付近にいるとモーター音が殆ど聞こえないため、起動時はかなり静かです。

 

4.車内放送について

 

本形式では車内放送の中の人が三浦七緒子さんに変わりました。JR東日本西鉄電車の人です。なんかこれだけでちょっと都会の仲間入りをした気分です。

 

基本的には日本語放送のみですが、一部の駅(長崎・ハウステンボス早岐佐世保かな?)では英語放送が入ります。

 

一応スマートドア導入予定だったので、「ドアは自動では開きません」というくだりも収録されていますが、それが延期になり全自ドア扱いをしているため適宜運転士がその部分をカットしています。

 

5.運用について

 

駅の乗車位置案内を見る限りでは、YC1系は2両編成でのみ運用に入るようです。また、朝と夕方以降は長崎-佐世保間の通し列車がありますが、昼間は長崎-竹松間の長与経由の区間列車として運転されているようです。そのため、区間快速や快速としての運転は今のところちょっとレアな状態です。つまり市布経由は相対的に少ないです。

 

そういうわけで、登場から1週間以上経ちましたが地元の人でもYC1系に初めて乗る人も多いようで、珍しがってる人も少なくはない状態でした。

 

6.まとめ

 

個人的には60点くらいのデキなような気がします。(ほぼ)急行型であり(当時の)最高級設備を持ったキハ66・67の後釜にしては相対的に不細工だというニュアンスです。

 

817系の頃から徐々にデザインが押しつけがましくなってきましたが、いよいよここまでとは…。たまに乗る分にはいいですが、沿線住民の事を思うと同情を禁じ得ません。

鉄道車両にデザインの概念を持ち込んだことは高く評価していますが、それが使いにくいものであるならば優れたデザインではありません。鉄道は鑑賞するものではなく実用するものなのです。その辺をわきまえて車両開発に取り組んでほしいものです。(主にイスの事を言っています。)

 

とは言え良いところもあります。音は静かだし、段差もないし、トイレは広いし。あと、乗務員室が比較的遮断されてる構造なのも褒めたいです。客室との間に仕切りがない車両は乗務員さんがちと可哀そうです…。スマートドアもいいものだと思います。ただ、あんまり褒めてもキレがないのでこんなものにしておきます(笑)

 

いずれにせよYC1くんはこれから暫くはシーサイドライナーの看板を背負って大村線の顔として66・67さんや200・220さんと一緒に走るわけですから、しっかりしてもらいたいものですね。

 

 

 

【今日の小ネタ】

長崎本線旧線の本川内駅にはスイッチバック跡があるよ~!じゃあね~~!!