てくてく日記

鉄道と旅行が好きな人のブログ。たまに飛行機。

【失敗談】沖縄にある青の洞窟体験ダイビングで死ぬかと思った話

みなさんこんにちは。

今回は、タイトルの通りですが沖縄にある青の洞窟で体験ダイビングをして死ぬんじゃないかと思った話をお送りします。これから観光でダイビングをやってみたいな~と思っている方の参考になればと思います。

 

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▲沖縄の青い海

 

今回体験ダイビングを行ったのは恩納村にある真栄田岬です。申し込んだのは、どことは詳しくは言いませんが、当時じゃらんで一番安かった業者です。私は泳げないし水が苦手なので全くノリ気ではなかったのですが、友人に誘われるがままに一緒に申し込みました。

 

ダイビングは初めてでしたので、用心深い私は事前に過去ダイビングで発生した事故事例集をネットで一通り見てみました。そこには、亡くなったり行方不明になった事例などが数多く紹介されていまして、参考にはなりましたが不安の方が大きくなりました。とりあえず、急に浮上するのは大変危険な行為だということと、インストラクターの指示を無視するのはご法度であるということは頭に入れておきました。

 

さて、ダイビング当日は12月の朝8時です。那覇のホテルに宿泊していたため、寝起きでご飯も食べずに1時間くらい運転して現地へ行きました。当時は曇っており気温は低めで肌寒い上に風があります。公園のスピーカーからは遊泳禁止放送がされており、本当にこんな天気で大丈夫なんだろうかと不安が大きくなりました。

 

インストラクターと合流後、ウエットスーツに着替えてミーティングです。この日は天候が悪いので青の洞窟には行けないことと、近くの別の浜から入るということが告げられました。また、簡単なハンドサインをいくつか習いました。手を握って親指を立てる

 

グッドサインは「ギブアップサイン」

 

であることも習いました。ちなみに、この時点で私は既に寒さのため震えていましたので、ギブアップの可能性は十分あるなと思い、このサインだけはしっかり覚えておくようにしました。

 

いよいよボンベを背負って海へ向かいます。空気中でも寒かったので水中も当然寒かったです。続いて空気を吸うやつの使い方の練習をしました。試しに水に顔をつけて呼吸してみましたが、空気を吐いたときに思ったより気泡が出てきてビックリしてしまいました。咄嗟に起き上がって顔を上げましたが、インストラクターからはあまり顔を上げずに頑張って練習してみるように促されました。吸い込む空気が大変乾燥しており、咳がしたくてたまらないのですが、咳なんてしたら水が入ってきてしまうので必死に我慢していました。私はこの時点で既に海には入りたくない気持ちが大きくなっていましたが、物は試しですからもう少し練習してみることにしました。

 

何回かやっていたら、インストラクターよりバタ足で泳ぐように指示されました。とりあえず指示通りに少しバタ足で泳いでみると、手を引かれて深いところまで連れて行こうとしています。全然心の準備ができていなかったのでビックリしてしまい、過呼吸気味になっていました。しかし、事前に深呼吸が大事だということは聞いていたのでなんとか理性を保ちながら、息をすることに集中しました。この時点で、かろうじて息はできているが息以外する余裕がないというような状態でした。しかも、私は体が小さいためウエットスーツに隙間ができており、水が入り込んでかなり寒くて震えが止まりません。

 

そんな状態ですが手をひかれるままにどんどんと深いところに連れていかれます。周りを見渡すと、お魚さんがヒラヒラ泳いでいたり、それを見て楽しんでいる他のお客さんなどもいて、「みんな大丈夫なんだから自分も大丈夫だ」と言い聞かせて落ち着けていました。

 

ここで、お魚さん用のエサを受け取り、エサやり体験の時間になりました。インストラクターは手を離して自分の力で岩に掴まりながらエサをやるという感じです。正直、自分の呼吸もままならないのにエサなんてやってる場合じゃなく、もらった餌をすぐにバーっとばら撒いてしまいました。魚たちもエサをめがけてやってくるのですが、魚で気が散って呼吸が止まりそうで気が気ではありませんでした。

 

一通りそれが終わると、インストラクターはさらに深いところへ連れて行こうとしてきました。もう震えも止まらないし呼吸も苦しいし早く地上に帰りたい。思いっきり息を吸いたい。そういう思いが溢れてこれ以上先に進むなんて考えたくもありません。私は思い切って「グッドサイン」を出しました。これで帰れる…。

 

と思ったのですが、インストラクターはなぜか浮上しようとしません。「あなたは上手に呼吸ができています。大丈夫です。」みたいな謎のハンドサインをしてきます。もう絶望しかありません。

 

このまま沖縄の冷たい海で死ぬんだ…。

 

そういう思いが頭を駆け巡りました。震えのため、呼吸器を噛んでいる歯にも力が入りません。もう本当に限界でした。しかし、インストラクターの指示は海では絶対です。指示を無視して勝手に急浮上して死亡した事例は事前にたくさん見てきました。力を振り絞って何度も何度も「グッドサイン」を出し続けたらようやく上へ向かい始めました。

 

この時は本当に「助かった…」と思いました。無事地上に戻り、今日のダイビングはこれで終了とすると宣言されたときはもうホッとしました。帰り際にインストラクターが、「(水面への)あがりグセがつくと良くないから、簡単には上げないようにしているんだよね。」などと言っていました。本当に勘弁してほしいですね。こっちは生きるか死ぬかの瀬戸際だというのに、癖がつくとかつかないとか心底どうでもいいです。

 

最後に公園でホットシャワーを浴びたときは生きててよかったとさえ思いました…。

 

こうして何とか生還を果たしたわけですが、今回得た教訓としましては、

 

・ダイビングで最安値はやめとけ

・体験ダイビングだからと言って初心者コースとは限らない

・不安なら最初から海に入るな

 

というあたりでしょうか。皆さんも十分気を付けて海を楽しんでくださいね。